抽出の探求がこのブログのメインテーマですが、コーヒーの基本的な知識も押さえておくと、思わぬ発見があります。
特に「どこで育った豆なのか」を知ることは、カッピングノートの理解を深め、豆を選ぶ楽しさを大きく広げてくれます。
今回は、コーヒーが育つ地域であるコーヒーベルトと、世界のコーヒー生産量ランキングについて整理してみます。
コーヒーベルトとは?
コーヒーは世界中どこでも栽培できる作物ではありません。
品質の安定したコーヒー豆が育つ地域は、赤道付近の限られた範囲に集中しています。
この地域は 「コーヒーベルト」 と呼ばれています。
- 北緯25度〜南緯25度付近
- 年間を通して温暖な気候
- 適度な降雨量
- 標高が高い地域では昼夜の寒暖差が大きい
特に高地では、豆の成熟がゆっくり進むため、酸味の質や風味の複雑さに影響を与えるとされています。

ワインとの対比:なぜ「育つ場所」が重要なのか
この点は、ワインとも非常によく似ています。
- ワイン用ブドウは
北緯30〜50度、南緯30〜50度 を中心に栽培される - 気候・標高・日照・土壌が味わいに直結
- 同じ品種でも、産地が変われば香りや構造は大きく異なる
コーヒーとワインはいずれも、
品種 × 産地 × 環境 が味のベースを決める飲料です。(テロワール)
この前提を知っておくと、産地情報やカッピングノートを「ただの説明文」ではなく、抽出条件を考えるためのヒントとして読むことができるようになります。
世界のコーヒー生産量ランキング(上位10か国)
では、実際にどの国がどれくらいコーヒーを生産しているのでしょうか。
ここでは世界の生産量上位10か国を見てみます。
- ブラジル
世界最大の生産国。主にアラビカ種で、世界全体の約30%を占める。 - ベトナム
ロブスタ種が中心。インスタントコーヒー向け需要が多く、世界第2位。 - コロンビア
高品質アラビカで有名。標高の高い地域での栽培が中心。 - インドネシア
ロブスタとアラビカの両方を生産。地域差が大きい。 - エチオピア
コーヒー発祥の地。アラビカ種のみを生産。 - ウガンダ
ロブスタの主要生産国。アフリカ有数の生産量。 - インド
ロブスタ主体だが、アラビカも生産されている。 - ホンジュラス
中米最大の生産国。近年は品質向上が著しい。 - ペルー
高地アラビカが中心。有機栽培も多い。 - メキシコ
主にアラビカ種。中米を代表する産地のひとつ。

出典:USDA 2024/2025 統計
生産量と味わいの関係をどう捉えるか
生産量の多い国の豆は、
- 流通量が多く手に入りやすい
- ブレンドのベースとして使われることが多い
一方で、生産量が比較的少ない国や特定の地域・農園の豆は、
- 個性が明確に出やすい
- カッピングノートの特徴がはっきり現れやすい
一概には言えませんがこのような傾向が見られます。
生産量ランキングを知ることは、
「なぜこの豆がよく見かけるのか」「どんな立ち位置の豆なのか」を理解する助けになります。
まとめ
- コーヒーは赤道付近の「コーヒーベルト」で育つ
- 気候や標高は、味わいの方向性を決める重要な要素
- 世界の生産量ランキングを知ることで、豆の背景が見えてくる
- 産地理解は、抽出条件を考える上でも有効な前提知識になる
コーヒーが一杯になるまでの背景を知ると、
豆を選ぶ時間や、抽出の試行錯誤そのものがより楽しくなります。
次回は、コーヒー豆の品種の違いについて整理していく予定です。
それではまた!


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