46メソッド5投を分解してみる

ドリップ実験

― 各投ごとのTDSを測ってみた ―

はじめに(実験のきっかけ)

普段はハリオV60を使い、いわゆる「46メソッド」をベースにしてコーヒーを淹れています。
抽出全体としては安定して美味しく淹れられる方法ですが、以前から一つ気になっていたことがありました。

46メソッドの各投は、それぞれどれくらいの濃度を持っているのか?

抽出は「合算された結果」しか普段は見ていませんが、
もし各投を分解して測ったら、濃度は均等なのか、それとも前半と後半で大きく違うのか。

今回はその素朴な疑問を確かめるために、
46メソッドベースの5投を、それぞれ別容器で受けてTDSを測定する
という実験を行ってみました。


実験条件

共通条件

  • 使用豆:コスタリカ ラ・リア
  • ミル:TIMEMORE C2
  • ドリッパー:ハリオ V60 02
  • 抽出温度:88℃
  • ブリューレシオ:1:15
  • 投数:5投(46メソッドベース)

測定方法

  • 各投ごとに落ち切り付近で受け容器を切り替え
  • 各抽出液を単独でTDS測定
  • 重量も併せて記録

実験結果

投数TDS抽出液重量(g)
1投目4.41%42
2投目2.25%36
3投目1.41%50
4投目0.77%46
5投目0.47%55

結果を見て考えたこと

1. 予想以上に「前半に寄っている」

なんとなく、

  • 1投目が一番濃い
  • 後半に向かって薄くなる

というイメージは持っていましたが、
実際に数値で見ると想像以上に急激に減衰していました。

  • 1投目:4.41%
  • 2投目:2.25%
  • 3投目:1.41%
  • 4投目:0.77%
  • 5投目:0.47%

結果として、
前半2~3投で抽出成分の大半を担っている
と言ってもよさそうな分布です。

また、意外だったのは5投目のほぼ落ちきりから外した後に垂れた残液のTDSは0.68%で、5投目よりも高いという結果でした。

そのタイミングで落ちてきた液は浸漬時間が長いためと推測されます。

残液は色も薄かったので意外でしたがこのような結果でした。


2. 単体で飲むと「全部美味しくない」

ここが今回一番面白かった点です。

各投を単独で味見してみたところ、

  • 1投目:濃すぎてバランスが悪い
  • 中盤:濃度は適正だが味が抜けた感じ
  • 後半:明らかに薄い

という印象で、
正直、どれも美味しいとは言えませんでした。

ところが――


3. 混ぜて温め直すと「いつもの味」になる

すべてを混ぜ、
普段飲む温度帯まで温め直して飲んでみると、

「普段飲んでいるコーヒーの味だ」

となりました。

単体では良質な飲料として成立しない抽出液が、
合算されることでバランスが取れる

改めて、絶妙なバランスの上に成り立っている飲み物なのだと、数値と味の両面から実感しました。


所感:46メソッドの思想を実感

46メソッドは前半2投で味を作る、後半は濃度調整、と言われますが、

まさにその通り、また成分の濃淡は想像よりも大きいと感じました。

また色々な豆や抽出条件で似たようなことをやってみたいと思います。


まとめ

  • 予想以上に前半に抽出が大きく偏っている
  • 各投を単体で飲むと美味しくない
  • 合算することで初めて「いつもの味」になる

数値で見ても、味で確かめても、その思想を実感する結果となりました。

今後は、

  • 豆を変えた場合
  • 抽出条件を変えた場合
  • 選択的にブレンド

なども試してみると、また違った結果が出てきそうです。

普段何気なくやっている抽出も、分解してみると意外な発見がありますね。

それではまた!

46メソッドに関する記事はこちら コーヒーの抽出 ~46メソッドの解釈~

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